困ったら、この3つ
私たちの仕事は、患者さんの健康を守ること。でもそれは「何をされても我慢する」ことではありません。暴言・どなり声・物を投げる・居座る・土下座の要求・SNSでの攻撃は、どんな理由があっても許されません。
「カスタマーハラスメント(カスハラ)」を、このマニュアルでは「患者さんからの迷惑行為」と呼びます。次の3つがぜんぶそろったら迷惑行為です。
| ① 外の人から | 職員どうしではなく、外の人から。 例:患者さん・ご家族・付き添い・出入り業者・電話やSNSの相手 |
|---|---|
| ② やりすぎ | ふつうの人が見て「やりすぎ」と思うもの(常識の範囲を超えている)。 例:どなる・脅す・何時間も居座る・無理な要求をくり返す |
| ③ 働きにくくなる | こわい・つらい・仕事にならない。 例:泣いてしまう・出勤がこわくなる・他の患者さんを診られない |
「待ち時間が長い」「説明がわかりにくかった」「受付の態度が気になった」などのふつうの言い方のご意見は、私たちが改善すべき大切な声です。ちがいは「中身」と「言い方」。迷ったら責任者に相談を。判断はあなたひとりの責任ではありません。
「おかしいな」「こわいな」と感じたら、この5つで動きます。順番どおりでなくてもかまいません。安全がいちばんです。(押すと開きます)
近くの職員に目で合図、または声をかける。「〇〇さん、来てください」でOK。
相手の前で呼んでかまいません。
3分くらいは話を聞く。メモを取る。言い返さない。
「ご不快な思いをさせて申し訳ありません」は言ってよい。でも、要求を「わかりました」と約束しない。
「責任者に代わります」と言って、現場責任者を呼ぶ。
代わったら、あなたはその場を離れてよい。
たたかれた・つかまれた・物を投げられた・「殺す」など脅された・帰らない。
このときは、ためらわず警察を呼ぶ。責任者の許可はいりません。
インシデント報告と同じGoogleフォームで、責任者に報告します。フォームが使えないときは、紙の報告書を現場責任者へ。
書くこと:日時・相手・言われたこと・自分の対応・見ていた人。短くてよいので、その日のうちに。
「担当を外してほしい」「話を聞いてほしい」などの希望も書けます(書かなくてもよい)。
その場で
24時間以内に
してはいけない:職員に「我慢して」「あなたの対応も悪かった」と言う(事実確認の前に評価しない)/相談した職員の名前を、本人の了解なく相手に伝える/報告しないで院内だけで済ませる(小さなことも本部に共有)/ひとりで「診療をお断りする」と決める(決めるのは本部担当者を通して理事長)
ほとんどは、その場の対応と一度の注意でおさまります。それでも続くときは、3つの段階で対処します。
その場で「おやめください。続く場合は診療をお断りします」と伝える。報告に記録する。
同じ相手から2回目、または1回でも悪質なとき。「次に同じ行為があれば診療をお断りします」という文書を渡す。
文書で知らせ、他の医療機関を案内する。必要なら弁護士に相談し、警察へ被害届を出す。
お断りの前に、必ず確かめる3つ
命にかかわるときは別
医師には「正当な理由なく診療を断ってはいけない」という決まり(医師法第19条・応招義務)があります。迷惑行為で信頼関係がこわれたときは、新たな診療をしない「正当な理由」になると、厚生労働省が示しています。ただし緊急の治療が必要なとき(命にかかわる・放っておくと重くなる)は、まず必要な処置をして、そのあと他院を案内します。
警察・弁護士
本部担当者の名前と連絡先は、理事長から全院に伝えられます。
「起きたあと」だけでなく、「起きそうでこわい」「あの患者さんの対応をひとりでしたくない」という段階でも相談できます。
2026年10月1日から、応募者(面接・説明会・インターンに来る人)へのセクシュアルハラスメントも、法律で防止が義務になりました。面接にかかわる全員が守ります。
面接官は原則2名以上。1名のときはドアを開ける。オンラインは録画する。
応募者向けの相談先(本部担当者のメール)は、採用ページと面接の案内メールに書きます。相談した応募者を、選考で不利に扱いません。面接官が違反したときは、就業規則にもとづき、注意・研修・面接担当から外す・懲戒処分(職場のルール違反への処分)を行います。